不動産の適正な時価
【二.不動産の適正な時価(マーケットバリュー)】何の価格をもって不動産の適正な時価とするのかという問題は、いまだに世界共通の難問といえます。不動産鑑定理論では、土地の適正価格は収益還元法、取引事例比較法、原価法の三つのアプローチによって求められるとされていますが、実務的には一つだけの共通価格を導き出すのは困難です。例えば日本では、バブル時代に取引事例比較法だけをあまりに重視した値付けを続けたために、収益性を無視した割高な地価相場が形成された経緯があります。かといって、いまさら収益還元法を重視しようとしても、この異常な低金利の環境下では収益価格の継続性そのものに自信がもてない状態が続いています。不動産に限らず、資産価格はすべてマーケットで決定されるのが最も望ましいことです。株式にしても為替にしても、世界中の投資家が一瞬にして価値判断ができる取、引相場があり、取引市場があるからこそ共通の資産価値というものが成立するのです。すなわち、市場価格(マーケットバリュー)こそがベストなのです。この意味で、アメリカの不動産市場は世界で最も理想的なマーケットだといえるでしょう。